交通トリビア

え!?遮断機のない踏切って?危険な踏切とは?

踏切の種類

踏切とは、線路と道路とが平面で交差している部分です。道路同士であれば交差点です。その踏切についてのお話なのですが、なんと4種類もあったのです。知っていましたか?知れば納得、地方の踏切が抱える問題。今回はそのようなお話です。(通過の仕方はこちら)

踏切の各所の名称

踏切に差しかかるとまず目に入る、地面から垂直に立っている黄色と黒色のしましま模様の部分は『踏切警標』といいます。電車が近づいてくると警報が鳴る部分を『踏切警報機』といいます。そして、人や車両の通行を遮断する『遮断機』(自動と手動があります)があり、

第1種踏切

第1種踏切 間もなく電車が来る様子

みなさんが一番想像する踏切ではないでしょうか。踏切に近づけば踏切警標があります。電車が接近すれば、踏切警報機が鳴り、続いて遮断機(自動)が降りてきて、電車が通過します。この踏切が当たり前と思ってはいけません。この第1種踏切は、どれほど便利でありがたい踏切か後々分かってきます。

第2種踏切

踏切保安係が安全確認をしている様子

一部の時間帯のみ踏切保安係が遮断機を操作する踏切です。つまり、一部の時間帯以外は後に記述する、第3種踏切もしくは第4種踏切です。踏切警標があり、電車が近づいてきたら踏切警報機が鳴って、踏切保安係遮断機(手動)の操作をします。過去にはこの第3種踏切で死亡事故も起きているようです。遮断機が降りていないからといって、完全に安心しきることは危険なようです。

第3種踏切

遮断機がない踏切

踏切警標踏切警報機のみあります。遮断機がありませんので、第1種踏切のように踏切警報機が鳴って、遮断機が降りてくるものと思っていたら危険そのものです。すべての踏切についていえることですが、この第3種踏切は、踏切警報機が鳴れば直ちに停止です。これ徹底です。

第4種踏切

踏切警標のあり。踏切警報機、遮断機ともになし。

踏切警標のみの設置の踏切です。電車が近づいて来ても、接近を知らせる踏切警報機がありません。本当に自分の目で、耳で安全確認をしなければなりません。このような踏切は基本的にはダメ(道路法など)なんですが、いわゆる郡部の方の電車の運行数が少なかったり、車両の通過台数が少なければ設置可能です。

なぜ第4種踏切のような踏切が存在するか

それは郡部のような路線が赤字路線であるからです。ただでさえ、運行しているだけで赤字なのに、費用のかかる踏切までに手が回せないのです。踏切を改良する予算がないので、苦肉の策として、ロードコーンを置いて一時停止を促したり、車止めのような障害物を設置して物理的に一時停止をさせるような対策をしています。

多額の賠償金

悲しいことながら、電車に飛び込んでしまう人も多くいます。このときの賠償金はどうなるのでしょう。それは民法によって『故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う』と規定されています。飛び込んだり踏切を無謀横断したら過失が認められやすい傾向です。

数百万円やそれ以上という賠償金が請求されることが多いみたいです。

まとめ

踏切には第1種、第2種、第3種、第4種の4種類がある

交通量や鉄道量が少ない路線は踏切が簡素になる

遮断機がない踏切はとても危険

電車との事故は多額の賠償金を請求される

ABOUT ME
交通トリビア研究所
こんにちは。教習指導員になってはや十数年。 過去にバイク事故で重傷を負った経験がある、現役の教習指導員です。 あの時、命拾いしたのも、この仕事に就いて安全運転を教えなさいと神様に言われたような気がします。 こんな私ですが、ブログを通じて、皆さんに安全運転の大切さを発信していきます。

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