普通車はAT車に限る
今では当たり前!オートマ限定
管理人は教習所職員をしていますが
今はAT車で入校される方がMT車より
圧倒的に多いです。
- 割合で言うと8割くらいでしょうか。
世界のトヨタもAT車を積極的に販売しています。
有名な働く車、『ハイエース』もMTの設定を
廃止しました。
スポーツカーの『スープラ』さえもAT車のみでした。
(※のちにMT車の設定が登場しました。)
坂道発進、バック、狭路が簡単
AT車はクリープ現象(シフトがP,N以外で働く)
のお陰で、MT車では難しいS字、クランクなどが
非常にラクになります。
クリープ現象とは、
ブレーキペダルを離すだけで
車がひとりでに動くことをいいます。
これを利用すると
- 坂道発進で後ろに下がりにくい
- 車庫入れが簡単
- ハンドル操作に集中できる
このようなメリットがあります。
これにより非常に人気なAT車です。
AT限定導入時期
AT限定免許の導入は
1991年11月1日(平成3年)からです。
その背景として、AT車の普及が急速に
増加していたことによります。
(当時ですでに街中の乗用車はほぼAT車でした。)
呼び方も当時は
- オートマチック車に限る
- ノークラッチ式に限る
など、時代によって
表記が異なるみたいです。
Wikipediaより
普通車の旅客車はAT車に限る
一種はMT、二種がATの場合に付けられる
ご覧の通りの免許証表記になります。
どういう事かというと
- 普通一種はMTで取得
- 普通二種はATで取得
の場合に付けられる限定です。
なので、下記の場合であれば
- 通常のドライブ
- タクシーを回送
- 客を無料送迎
MT車を運転することは可能です。
しかし、次の場合
AT車しか運転できません。
二種免許が必要なときとは?
客を乗せてお金をもらうとき
- タクシー(介護タクシーを含む)
- 代行運転
代行運転とは、飲酒した客の自動車を
自宅などまでに代わりに運転し、
料金を得る行為をいいます。
客の自動車を従業員が運転しているとき
別の従業員が随伴車で追従します。
夜によく見かけます。
随伴車はパッと見て分かるように
- 行燈(あんどん)
- 標識
を表示しなければなりません。
見えにくいですが、車両横に許可番号が
書かれています。
- 代行運転は公安委員会からの許可が必要です。
この随伴車を運転するときに
二種免許は必要ありません。
飲酒した客は自分の車の後部座席に乗ります。
- 客の自動車を運転する従業員が
二種免許が必要なのです。
結局のところ
お金をもらわないとき→MT車オッケー!
お金をもらうとき→MT車ダメっ!
代行運転で客の車がMT車であれば
運転してはいけないのです。
免許条件違反の交通違反に該当します。
代行運転で二種免許が必要になるのは普通車のみ!
画像のように普通車のみに関して二種免許が必要です。
ですので、次のような
↑中型車や
↑大型車
↑大特車
↑二輪車などで
代行運転の申し出があれば
二種免許は必要ありません。
過去に二種免許が必要のない準中型車で
代行運転をしていて、誤って取締りを受けた
事件が発生しました。
一種も二種もAT限定だったらどういう表記に!?
- 普通車はAT車に限る
という表記になります。
一種も二種もまとめてAT車にくくられます。
確かにどちらも普通車で試験が行われます。
では、
一種はAT、二種はMTの場合はどうなる!?
実はこの場合は存在しません。
普通二種のMTを取得した瞬間に
普通一種のAT限定が解除されます。
なぜこうなるかというと
普通一種の上位免許が普通二種免許だからです。
上位免許を取得すると、その下位免許は
すべて含まれるからです。
画像で分かりやすく説明すると、、、
↓
ご覧の通り『普二』を取得すると
『普通車はAT車に限る』の限定が消えました。
すべての普通車を運転できるということです。
しかし、普通二種は路上試験があるので限定解除をしてから受験する
上位免許を取得すると下位免許の
限定が解除(なくなる)されますが
- 普通二種免許の場合、路上試験が行われる
受験前に普通車のAT限定解除を
しておかなければいけません。
でないとMT試験車で路上を
走ると違反行為になるからです。
なので、普通免許に関しては
上位免許である二種MTを取得して
一種のAT限定解除は不可能ということです。
しかし、2002年5月までは可能でした。
それまでは普通二種はもちろん大型二種免許も
場内試験のみで行われていました。
普通二種AT限定解除をしたときの裏面表記はこちら!
管理人が2006年7月4日に限定解除した画像!
普通車で試験を受けましたが
『中型旅客車』となっています。
これは画像の一ヶ月前に道路交通法が
改正されたことによります。
2006年6月2日から中型車が新設されたからです。
改正後に『普通旅客車』と表記してしまっては
改正前に運転できていた自動車が
運転できなくなってしまう
弊害が起こります。
そのためにこのような表記になるのです。
『既得権』を保護するためです。
二輪免許では可能!
AT小型限定普通二輪免許から大型二輪免許!
二輪免許については路上試験が行われないので
上位免許取得で下位免許の限定解除が可能です。
このようになります。
↓
このように
125ccのAT車限定から
いきなりすべての二輪車が運転可能!
という荒業も可能となります。
このように免許は上位と下位の関係性が
はっきりした制度であるといえます。