大型二輪免許『AT限定』の登場は
2005年6月新設
普通免許に引き続き、二輪免許においても
AT限定が新設されました。
元々、二輪免許には
- 大型二輪免許 排気量制限なし
- 普通二輪免許 400ccまで
- 普通二輪免許(小型限定) 125cc限定
の3種類がありました。
2005年6月から二輪免許は
- 大型二輪免許 排気量制限なし
- AT限定大型二輪免許 650ccまで
- 普通二輪免許 400ccまで
- AT普通二輪免許 400ccまで
- 普通二輪免許小型限定 125ccまで
- 普通二輪免許AT小型限定 125ccまで
の6種類に増加しました。
教習、試験はスクーターを使用
このようなスクーターを使用します。
画像は400ccのスクーターです。
- ビッグスクーターです!デカいです!
下にも書いていますが
クランクコースがかなり難しいです。
スラロームも苦戦します。
四輪車はAT車であれば扱いが容易ですが
二輪車に関してはAT車であっても簡単とは
言いづらいです。
一本橋やS字コースもスクーターでやらされます。
苦労して免許を取得した割に
AT限定条件がついてしまいます。
下に続きますが
AT限定大型二輪免許は
排気量制限が付いてしまいます(>_<)
え?AT限定大型二輪免許は650cc以下!?
2005年当時のATバイク最大排気量
画像がAT限定大型二輪免許で使用される
教習バイクです。排気量が650ccです。
この車種で免許を取得すると
このような条件が加わります。
そう、この排気量が規定より
足りていなかったので
排気量制限がついてしまう
原因なんです(>_<)
ちなみに、普通二輪はMTで取得したあとに
大型二輪免許をATで取得すると
このような免許条件になります。
普通二輪はMTで取得しているので
このような条件表記になります。
AT限定大型二輪免許で650ccを超えるAT車を運転すると
- 免許条件違反
という交通違反に該当してしまいます。
大型二輪免許を取得しておきながら
大型二輪車を運転できないという
何かおかしい現象が起きていました。
通常の大型二輪免許は排気量無制限!
画像のMT二輪で免許を取得すると
- 排気量制限は一切付きません。
排気量750ccの教習バイクです。
ご覧の通り、条件欄には何も書かれていません。
排気量無制限ということです。
750ccであろうが
1,300ccであろうが
運転することができます(^^♪
規定により排気量制限が付くことに!
規定では大型二輪は700cc以上を使用
この規定に引っかかってしましました。
2005年当時のATバイクの最大排気量が
650ccでした。
あとたった50cc足らずで
大型二輪免許なのに、AT限定は650ccの
排気量制限付きとなってしまいました。
なので、後に続々と販売されることとなる
650ccを超えるAT二輪車を乗ろうとすれば
AT限定でない、MT免許を取得しなければ
ならないという謎の現象が発生していました。
2008年、ホンダが刺客を送る
2008年
画像のバイクを販売しました。
排気量はなんと680ccです!
時期は2008年です。
AT二輪免許が施行されて3年後のことです。
しかし、このバイクを運転するには
先ほども言いました通り
- AT限定でない大型二輪免許が必要でした。
しかし、その後も次々と650ccを超えるATバイクを投入していく
2013年
2013年発売の画像のバイクは
排気量700ccです。
AT限定大型二輪免許では
運転することができません。
2014年
2014年には画像のバイクを発売しました。
排気量は750ccです。
このバイクも650ccを超えるAT二輪車です。
同じく、AT限定大型二輪免許で
運転することができません。
2019年12月、ついに排気量制限が撤廃!
理由は規定の変更
道路交通法が改正され
AT限定大型二輪免許に付いていた
650ccの排気量制限が撤廃されました。
撤廃されるに至った理由は
2005年のAT限定二輪免許が
創設された当時になかった
- 700ccを超える大排気量のAT二輪車が製造されてきたこと。
- 大型二輪免許に関する規定が変更された。
従来の規定では
AT限定二輪の使用する教習車は
- スクーター型を使用する
ように定められていましたが
これが撤廃されました。
すなわち、近年人気のスクーター型でない
AT二輪車を教習に使ってもよいことと
なりました。
これにより
このようなスクーター型でない
バイクでもAT車であれば
AT限定大型二輪車として教習で
使用できるようになりました。
しかし、教習車が急に変わることはない
警察庁が出した通達にも書かれているように
規定が変更されたあとであっても
- 当面の間、従来車両を使用できます。
全教習所が一気に教習車を変更できる
予算があるわけではありません。
では650cc限定が付されている免許証の限定解除方式は?
無条件で解除されます!
こちらも朗報です!
通常、過去の多くの例では免許制度の改正前後で
条件に変更があった場合にその条件を
解除または変更するに当たって
何かしらの手続き(実車試験など)が必要でした。
- マイクロバス限定大型免許
- ミニカー限定普通免許
- 特定二輪限定免許
過去の例から見ても今回の
- AT限定大型二輪免許の排気量制限無条件撤廃
は非常に珍しいことです。
AT車であれば排気量無制限で運転できる
画像はホンダの
- ゴールドウィング
というバイクです。
排気量は1,800ccの大型二輪車です。
トランスミッションはホンダ独自の
DCTといわれるオートマチックを
採用していますので
2019年12月の道路交通法改正から
AT限定大型二輪免許で
運転できるようになりました。
他にも
- ホンダのレブル1,100
- ホンダのCRF1,100L
これらすべて運転できるようになりました。
改正前はかなり需要の低かった
AT限定大型二輪免許でしたが
今回の改正で需要が大幅に増えそうです。